いま全国で、舞台作品の企画についての説明会が行われておりまして、私もいくつかの会議でゆめみトランク作品について語らせていただいております。

この説明ののち、公演企画の主催団体が各自のサークルで議論して、どの規格を採用するか、どんな企画の取り組みができるか、考えるわけです。

私は特に「URASHIMA」については、「観る前、または観た後に、浦島太郎という伝説についてぜひいろんな本を読んでほしい、この物語をより深く知ってほしい。」ということを付け加えます。

それがなければ楽しめないということは全くないのですが、やはり、浦島太郎という伝説が持つ様々な面を知っていただきたいし、それによっていろいろ考えてほしいと思っているのですが、

まぁ、正直、ほんとうにそうやって勉強してくれるひとはそういないだろうなー、とは思っているのです。

先日、埼玉の草加おやこ劇場さんが、小学生以上が対象の「URASHIMA」公演を主催してくださいました。

その中に、
「急いで図書館に行って、4冊ほど借りてきました。全部は読めなかったけど」

といって、なんと予習してきてくださった方がいらっしゃいまして。

正直、なんか感動してしまいました。
私が一生懸命語った思いを受け止めて、しかも行動に移してくださった。

観た後は、「なぜ太郎は玉手箱を開けたのか」「なぜ乙姫はそれを渡したのか」「これはそもそもどういった物語なのか」、もう時間が本当に足りない。
「みんなも本読まなきゃだめよー!」と熱く語るのです。

私たちの思いが作品になり、それが舞台作品そのものを超えて、さらに人と世界をつなげていく。
そんな仕事ができて、本当に、この出会いには感謝です。

あ、その方はきちんと予習してくださったけど、

「読まなくても楽しめたかなー(笑)」